アンリ・フレデリック・アミエル

レフ・トルストイ
真理を心から求めている者は常にそうだが、多く知れば知るほどますます知る必要があるように思われ、真理をもっと知るために出来る限りのことを休みなく行い、したがってたえず己に無知を感じているのである。

もはや自分の前途に自由な時が数十年ある、一年ある、一月ある、などと空想できなくなった時、もはや数十時間しかなく、明日の晩は未知のものの脅威を秘めてやって来るのだと考えた時、人は必ずや芸術・科学・政治などは拒否し、自分自身との対話に満足するだろう。そしてこれは、最後の時間まで可能である。この内心の対話こそ―死刑の宣告を受け、刑の執行が延期されている者にとって残された唯一のものである。

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